福岡 北九州 小倉癒しのふれあい犬カフェ/犬とストレス
動物との癒しとふれあいをコンセプトとした福岡県北九州市小倉北区のカフェです。犬とストレスについて、また犬の先祖オオカミについてのページです。
北九州モノレール片野駅 徒歩0分
犬は、人に触られてストレスはないのか?
オオカミのたどった道、人間のたどった道。
![]() まずは動物と人間の共同生活の歴史を語らなくてはならないでしょう。特に犬との歴史です。私の経験でも犬はアニマル・セラピーに最も適した動物だと思います。患者との親密度や、なにより犬自身が人間の役に立つことを喜ぶ習性があるからです。犬は一番古い家畜といわれています。説はいろいろありますが、2~5万年くらい前から犬と人間は共同生活をするようになりました。(J・C・マクローリン『イヌ―どのようにして人間の友になったか』など)。いろいろな動物がいたのに、どうして全ての種類の動物の中で、犬が最も早く人間と暮らすようになり、さらに今でさえも最高のパートナーとして比類するもののない存在となったのでしょうか。よく考えてみると不思議だと思いませんか? オオカミは人間より早く集団行動を行なっていた
生物の歴史は追うものと追われるものの進化の応酬でした。
オオカミと人間は敵同士
生物の歴史は追うものと追われるものの進化の応酬でした。
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さて人間です。驚くことに、オオカミよりはるか遅く出現した人間の進化も非常にオオカミと似ていました。非力だった人間は集団性を取り入れ、道具を手に入れ、それと同時に生まれるべくして生まれたきた社会性が育ってゆきました。徐々に人間は南から北に進出しましたが、その土地は全てオオカミたちがすでに繁栄していたところでした。 同盟成立
犬と人間、社会的動物同士の出会い
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ここで、人間とオオカミがついに向き合うこととなりました。面白いのは、この時点で、オオカミと人間があまりにかけ離れた進化の度合いであったとしたら、どちらかがどちらかを滅ぼした可能性があったことです。しかし、人間とオオカミは同盟関係を結ぶこととなりました。ほどよい出会いであり、もしかしたら奇跡的な出会いであったのかもしれません。
人間にはオオカミほど早く走れる脚力はありませんでしたし、聴力や嗅覚もオオカミほどの能力は持っていませんでした。また、道具を持たないオオカミには大きな獲物を倒すことはできませんでした。 オオカミは凄い
DNAに刻み込まれた人間と動物の絆
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犬が人間と見事に同盟関係を結ぶことができたのは、このように、どちらも見事な社会性を備えているためでした。犬が人間に「なつく」のには大きなふたつの理由があるのです。ひとつは、犬は飼い主を母親とみて、「一生その考え方の一部が残る」ことです。 犬を見て、人が落ち着く理由
犬と人間、社会的動物同士の出会い
![]() さて、本題に戻りましょう。これら犬の進化とわれわれの出会いから「どうして犬が人間の健康にいいのか」を考察してみます。 まず、われわれは1~4万年の間、犬のおかげで安全な日々、豊かな日々を送ることができました。大平原で夜がふけてゆき、周りが闇で見えなくなったときに、犬が落ち着いて座ったり寝ころんだりしている姿を見ることが、どれだけ人間に安息を与えたでしょうか。 この自然の警報装置がわれわれの命を握っていたのです。 犬の鳴き声や様子を細かくうかがいながら、人間は獲物の後を追ったことでしょう。犬のことを知っていればいるほど、狩りがうまくできたはずです。人間と犬の絆を強くまじめにとらえた集団がこの時代に生き残っていったことと思います。 人間とのふれあいを喜ぶ動物
問題は、動物がストレスを感じない触れ合いとはどういうものか、ということです。
![]() 動物自身がストレスを感じるのは、ストレス下に置かれていることを認知しているかどうか、ということと関係してくるような気がします。それは動物の知能レベルに比例するのではないかと思います。ネズミを見ていると、飼い主を飼い主として認知しているかどうかは疑わしいですし、それが爬虫類や魚になるとかなり認知度は下がると思います。 ということは、それらは、もちろん環境の変化などには敏感ですが、「飼われている」ということによるストレスはまだ少ないものと思われます。 ところが、例えばイルカであれば、狭いプールで飼われ、知らない多くの人にさわられる、というのはかなりのストレスになるものと思われます。 「ストレスを感じないような動物がいるのか!」ということになりますね。 いるのですよ。それは犬です。
犬と人間の出会いのところでも触れたように、犬と人間はどちらも同じように進化した社会性のある動物です。そして、お互いの利益のために、一緒に住むようになり、人間のある部分を犬が助け、犬のある部分を人間が埋めてきた関係は今まで一万年以上も続いてきました。
もちろん「ストレスを感じない」というわけではありません。しかし、人間との触れ合いを「喜ぶ」動物が犬なのです。彼らは人間の役に立つのが「嬉しい」のです。人間との触れ合いがなくては生きてゆけない動物に、犬はなっているのです。 |